愛は目に見えないものだ。だからこそ、こうして体感できると不安は募って、簡単に胸を押しつぶしてくる。ニーナは自分の持っていた香水をロルフに投げるよう押しつけた。
そしてその勢いのまま、ロルフの腕を振り切って高く飛ぶ。
「ニーナ!」
気付いたらニーナは窓から飛び出していた。今、ロルフの側にいることが辛くて無意識に足は動く。窓の外は相当な高さがあったが、近くの木々を伝っていけば何の問題も無いことを体が覚えていた。
木から飛び降りる瞬間に猫化する。まるで、ロルフに攫われ逃げ出した日と同じように。
あのときは家に逃げ帰った。繰り返すように辿り着いたクーリッヒ邸は、家人を失い立ち入れなくなっていた。
あの日とは違う。
当然だ。両親は隣国へ移住したらしいし、もともと自分の居場所なんてここにはない。
走って走って、意味も無くぐるぐる遠回り。膨大な体力と魔力を駆使して辿り着いたのは神々の森だった。
ニーナはこの場所でやらなければならないことがあった。思い出せないことは辛くて、忘れてしまうことは、どんなことより酷くて悲しい。
そしてその勢いのまま、ロルフの腕を振り切って高く飛ぶ。
「ニーナ!」
気付いたらニーナは窓から飛び出していた。今、ロルフの側にいることが辛くて無意識に足は動く。窓の外は相当な高さがあったが、近くの木々を伝っていけば何の問題も無いことを体が覚えていた。
木から飛び降りる瞬間に猫化する。まるで、ロルフに攫われ逃げ出した日と同じように。
あのときは家に逃げ帰った。繰り返すように辿り着いたクーリッヒ邸は、家人を失い立ち入れなくなっていた。
あの日とは違う。
当然だ。両親は隣国へ移住したらしいし、もともと自分の居場所なんてここにはない。
走って走って、意味も無くぐるぐる遠回り。膨大な体力と魔力を駆使して辿り着いたのは神々の森だった。
ニーナはこの場所でやらなければならないことがあった。思い出せないことは辛くて、忘れてしまうことは、どんなことより酷くて悲しい。


