そしてその香水瓶には『母から愛しいロルフへ』と刻まれていた。さらに、小さな手紙が添えられている。
「ロルフ様……」
手紙を開くのを躊躇するロルフの手にニーナはそっと手を重ねる。瓶に刻まれた言葉を読んだとき、これが重要な鍵なのだと二人は確信していた。だからこそ、その先に戸惑うロルフの気持ちがニーナにも伝わってきたのだ。自分を恨み、呪った母親からの手紙。噛み合わないメッセージ。どうかロルフを傷つけるものではありませんように。
「私に読ませてはいただけませんか」
自分でも驚くほど願うような口調だった。目を瞠ったロルフの手から手紙を解くように受け取る。そして一呼吸置いてから、ニーナは手紙に綴られた柔らかい文字をそっと読み上げた。
「愛しのロルフへ――」
ニーナは声を震わせる。
そこには、信じがたい真実が記されていた。
-----------------------------------------------------------------------------------------
あなたが生まれたのは二十五年に一度の赤い満月の夜でした。
あなたは銀髪に碧眼、そして立派な竜の翼を持って生まれてきました。
「ロルフ様……」
手紙を開くのを躊躇するロルフの手にニーナはそっと手を重ねる。瓶に刻まれた言葉を読んだとき、これが重要な鍵なのだと二人は確信していた。だからこそ、その先に戸惑うロルフの気持ちがニーナにも伝わってきたのだ。自分を恨み、呪った母親からの手紙。噛み合わないメッセージ。どうかロルフを傷つけるものではありませんように。
「私に読ませてはいただけませんか」
自分でも驚くほど願うような口調だった。目を瞠ったロルフの手から手紙を解くように受け取る。そして一呼吸置いてから、ニーナは手紙に綴られた柔らかい文字をそっと読み上げた。
「愛しのロルフへ――」
ニーナは声を震わせる。
そこには、信じがたい真実が記されていた。
-----------------------------------------------------------------------------------------
あなたが生まれたのは二十五年に一度の赤い満月の夜でした。
あなたは銀髪に碧眼、そして立派な竜の翼を持って生まれてきました。


