「いらっしゃいませ! ニーナとリリィの香水店、開店です! 陰と陽、どちらでもご希望の魔力をお詰めします!」
ニーナの声は口調も手伝って少々遠慮がちに聞こえるが張ると良く通る。その声に呼び止められたかのように止まった人々の足は、次第にぞろぞろと店の前に集まり、ニーナ達の香水をそれぞれ眺め始めた。
老若男女、様々な人が行き交うこの広場で今日はどんな人が香水を手に取ってくれるのか、どんな香りを求めているのか想像するだけで楽しい。
「こんにちは! この香水ください!」
不意に上がった本日最初のお客様の声にニーナは自然と身を屈めて確認した。
テーブルに掴まった小さな手の奥から、背伸びした少年のお客様がひょこっと現れる。
「いらっしゃいませ。この赤いベリーの香水でいいのかな?」
小さなお客様が選んだのはニーナの作った香水だ。
「うん! おかあさんにあげるんだ!」
「プレゼントなのね。素敵ね。魔力は陰と陽どちらにする?」
少年はうーんと唸ったあと、さらに身を乗り出して応えた。
「おかあさん、最近ちょっと元気がないんだ。だから陽がいいな」
「陽ね、わかったわ。なら私が注ぐからちょっと待ってね」
――魔力には属性があり、大きく分けて『陰』と『陽』がある。
ニーナの声は口調も手伝って少々遠慮がちに聞こえるが張ると良く通る。その声に呼び止められたかのように止まった人々の足は、次第にぞろぞろと店の前に集まり、ニーナ達の香水をそれぞれ眺め始めた。
老若男女、様々な人が行き交うこの広場で今日はどんな人が香水を手に取ってくれるのか、どんな香りを求めているのか想像するだけで楽しい。
「こんにちは! この香水ください!」
不意に上がった本日最初のお客様の声にニーナは自然と身を屈めて確認した。
テーブルに掴まった小さな手の奥から、背伸びした少年のお客様がひょこっと現れる。
「いらっしゃいませ。この赤いベリーの香水でいいのかな?」
小さなお客様が選んだのはニーナの作った香水だ。
「うん! おかあさんにあげるんだ!」
「プレゼントなのね。素敵ね。魔力は陰と陽どちらにする?」
少年はうーんと唸ったあと、さらに身を乗り出して応えた。
「おかあさん、最近ちょっと元気がないんだ。だから陽がいいな」
「陽ね、わかったわ。なら私が注ぐからちょっと待ってね」
――魔力には属性があり、大きく分けて『陰』と『陽』がある。


