【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。

 未だ呪いの解除法は分かっていないが、香水の《真実の愛》が呪いを弱め、短時間の竜化が可能であることから香水にないか重大な解決策が隠されているのではないかということ。
 そしてその《真実の愛》の存在を王妃も認識しており、独自につくろうとしているということ。そして、王妃の言っていた赤い花のエキスだけをこっそり持ち帰り調合してみたものの、酷い刺激臭を放つ薄い媚薬にしかならなかったということ。

(王様のご寵愛を受けているはずの王妃様がなぜ《真実の愛》を求めているの……?)

 謎が深まるばかりで進展がないまま迎えたタイムリミット三日前の夜は、赤い月の光がロルフの髪に揺らめきなんとも胸騒ぎがした。

「ミカエルの奴……これをニーナにやらせようとしていたのか? どういうつもりだ?」

 ロルフに気絶させられた従者が隠し扉の通路に転がる。もうこれで三人目だ。
 あまりの躊躇のなさと手慣れた様子に、極悪王子と呼ばれる理由が垣間見える気がした。