ニーナは真っ直ぐロルフの瞳を見上げるがその視線は黄金色の竜から動かない。
竜も一向に動く気配は無く、ただふたりが静かに睨み合っている状態だ。戸惑うニーナが交互に見上げていると、裏庭をドームのように囲む光がみえた。
(ロルフ様が結界を張られたんだわ)
なぜそれがロルフのものであると瞬時に感じたのか。本能としか説明しようがない。
魔力を持たないはずのロルフが、呪いが解けたことを知らない王太子の前で魔法を使った。それだけ、今のロルフが我を忘れているのだ。
このままではいけないと、ニーナはロルフの腕を抜け出し、黄金の竜に向けられる切っ先の前に立ちはだかった。両手を左右に広げて、ロルフに優しく微笑みかける。
「ロルフ様。私が王太子殿下にお願いしたのです。ロルフ様のお庭が見てみたいと」
「……庭?」
碧眼がようやく黄金の竜から離れ、くるりと箱庭を見渡す。まるで、ここがどこなのかすら理解していなかったかのように。そして、最後に確認するようにニーナを見つめた。ニーナは新緑色の瞳をふわりと細める。
ハッと、ロルフの瞳に光が戻る。そして静かに刀をしまってニーナを抱きしめた。
「すまない。君に剣を向けるなんて……」
竜も一向に動く気配は無く、ただふたりが静かに睨み合っている状態だ。戸惑うニーナが交互に見上げていると、裏庭をドームのように囲む光がみえた。
(ロルフ様が結界を張られたんだわ)
なぜそれがロルフのものであると瞬時に感じたのか。本能としか説明しようがない。
魔力を持たないはずのロルフが、呪いが解けたことを知らない王太子の前で魔法を使った。それだけ、今のロルフが我を忘れているのだ。
このままではいけないと、ニーナはロルフの腕を抜け出し、黄金の竜に向けられる切っ先の前に立ちはだかった。両手を左右に広げて、ロルフに優しく微笑みかける。
「ロルフ様。私が王太子殿下にお願いしたのです。ロルフ様のお庭が見てみたいと」
「……庭?」
碧眼がようやく黄金の竜から離れ、くるりと箱庭を見渡す。まるで、ここがどこなのかすら理解していなかったかのように。そして、最後に確認するようにニーナを見つめた。ニーナは新緑色の瞳をふわりと細める。
ハッと、ロルフの瞳に光が戻る。そして静かに刀をしまってニーナを抱きしめた。
「すまない。君に剣を向けるなんて……」


