そして五年前に母が亡くなってすぐ、愛人だった継母が後妻としておさまった。
そのうえ娘の外見が父に全く似ていないことを理由に、不義の子と一方的に決めつけ使用人のように扱っている始末。
――自分たちの行為を正当化するための当てつけよ。お母様は不義なんてしていない。
刃向かったニーナには平手打ちが飛んでくるのが恒例だが、継母の表情はニーナの背後をみて穏やかになる。
「あなたぁ。いい朝ね」
「ふたりとも朝から元気だなあ。ニーナ、父さんにもスープちょうだい」
寝起きの父だ。父は顔がいい。顔だけが取り柄と言っても過言ではないほどで、継母がどれだけ機嫌が悪くても視界に入っただけで上機嫌にさせる。父は金色の長髪を揺らして軽い口調でニーナに食事を催促した。
「はい。お父様」
「お父様って、それやめろよー。もう貴族じゃないんだからさあ」
からかい口調の父の一言に継母も含みのある笑みを浮かべる。
「あら。この子にクーリッヒ家の血がはいっていたことがあったのかしら」
「それはさあ……まあ、お前に罪はないよ。ニーナ」
コレで話はおしまいだと言わんばかりの父の笑顔にニーナは黙るしかなかった。
そのうえ娘の外見が父に全く似ていないことを理由に、不義の子と一方的に決めつけ使用人のように扱っている始末。
――自分たちの行為を正当化するための当てつけよ。お母様は不義なんてしていない。
刃向かったニーナには平手打ちが飛んでくるのが恒例だが、継母の表情はニーナの背後をみて穏やかになる。
「あなたぁ。いい朝ね」
「ふたりとも朝から元気だなあ。ニーナ、父さんにもスープちょうだい」
寝起きの父だ。父は顔がいい。顔だけが取り柄と言っても過言ではないほどで、継母がどれだけ機嫌が悪くても視界に入っただけで上機嫌にさせる。父は金色の長髪を揺らして軽い口調でニーナに食事を催促した。
「はい。お父様」
「お父様って、それやめろよー。もう貴族じゃないんだからさあ」
からかい口調の父の一言に継母も含みのある笑みを浮かべる。
「あら。この子にクーリッヒ家の血がはいっていたことがあったのかしら」
「それはさあ……まあ、お前に罪はないよ。ニーナ」
コレで話はおしまいだと言わんばかりの父の笑顔にニーナは黙るしかなかった。


