「あっ、だめですそれは――っ」
伸ばされたロルフの手を遮ろうとしたニーナは思わずその香水を落としてしまう。
パリンッと悲痛な音を立てて床に広がったこいピンク色の液体は濃密な香りで立ち竦む男女を包み込んだ。
(ああ、私、何度物を割れば気が済むんだろう……)
愉悦がじわじわと這い上がってくる感覚。頭がうまく回らない。ただ、今目の前にいる彼に触れたくて、触れられたくてしかたない。
「ロ、ロルフさまっ……わたしっ……」
指先すら触れていないのに熱っぽい声が出る。恥ずかしいとか、迷いはもうそこにはなくて、とろけた翡翠色の瞳でロルフを見上げた。
今きっと、ひどい顔をしている。そんなことはすぐに分かった。ロルフがごくりと喉を鳴らしたのが聞こえて、体が宙に浮く。
「身体に染み付いた香りを落とすぞ。今のままじゃ君に何をするか分からない」
ニーナを抱き上げたロルフは足早に調香室をでた。ドレスが擦れる感覚や布越しに伝わるロルフの熱にさえ身体がぴくぴくと反応してしまう。
「……そんな可愛い声、俺以外の誰にも聞かせたくない」
碧眼にギラッと欲が滲んで見える。注がれる視線が熱い。
ニーナは男に促されるまま首に腕を回した。
伸ばされたロルフの手を遮ろうとしたニーナは思わずその香水を落としてしまう。
パリンッと悲痛な音を立てて床に広がったこいピンク色の液体は濃密な香りで立ち竦む男女を包み込んだ。
(ああ、私、何度物を割れば気が済むんだろう……)
愉悦がじわじわと這い上がってくる感覚。頭がうまく回らない。ただ、今目の前にいる彼に触れたくて、触れられたくてしかたない。
「ロ、ロルフさまっ……わたしっ……」
指先すら触れていないのに熱っぽい声が出る。恥ずかしいとか、迷いはもうそこにはなくて、とろけた翡翠色の瞳でロルフを見上げた。
今きっと、ひどい顔をしている。そんなことはすぐに分かった。ロルフがごくりと喉を鳴らしたのが聞こえて、体が宙に浮く。
「身体に染み付いた香りを落とすぞ。今のままじゃ君に何をするか分からない」
ニーナを抱き上げたロルフは足早に調香室をでた。ドレスが擦れる感覚や布越しに伝わるロルフの熱にさえ身体がぴくぴくと反応してしまう。
「……そんな可愛い声、俺以外の誰にも聞かせたくない」
碧眼にギラッと欲が滲んで見える。注がれる視線が熱い。
ニーナは男に促されるまま首に腕を回した。


