正体を隠したヴァンパイアは、甘い契約を交わしたい

「運動神経も勉強も良さそうだし、何より悪い噂を聞かないし!」

「悪い噂?」

「そう、例で挙げるなら生徒会長かな。彼とだけは関わらないでね?」

「うん、分かった」

学年も1個上の先輩だから関わる以前に何も知らない

集会のときに壇上する会長は周りの女子たちが騒ぐくらいのイケメンってくらいしか

って考えていたことがりっちゃんにわわかったんだろう

「会長は容姿端麗で文武両道、はっきり言って目の保養。だけど…」

そこで一区切りつけたりっちゃん
口の横に手を添えて小声になる

「だけどね、近づいたらいけないな男No.1なんだよ」

「遊び人…とかってこと?」

「うーん、ちょっと違うかな。会長はこの学校の生徒や先生の血を吸っているらしいの」

それって、ヴァンパイア?

女性の生き血を吸って生きてて、にんにくや銀が苦手な?

「やよいが考えてるので合ってるよ。校内だけでも半分以上の女生徒は吸われてるって噂。
喧嘩にならないのは会長がコントロールしてるからって一部から言われてるの」

ヴァンパイア、架空でなく身近な場所にいるなんて思いもしなかった

それも学校になんて