怪我のことなんてすっかり忘れていた
「ありがとう」
「はい、これでよし」
再度お礼を告げ、教室戻る?と問いかける
そろそろホームルームが始まるよと彼を急かすと、「ちょっと待って、花門さん」
ベッドから降りて彼の横を通り過ぎた時、呼び止められた
「ちゃんとしたお礼は今度するから、今できる範囲でお礼をしてもいいかな?」
遠慮がちに聞いてきた向坂くん
「大丈夫だよ、少しくらいなら」
「目を見つめ合うことになるけど…それでもいいなら」
私が了承すると急に無言になった向坂くん
秒針がチクタク進む音が聞こえてくる
彼の瞳に映り込む私、なんだか不思議な気分
でもじっと見つめ合っていることに今更恥ずかしくなって顔をそらす
ってこうしてる場合じゃない
「向坂くん、絆創膏ありがとう。私は教室戻るね」
「俺は1限には間に合うように戻るから」
ってことはホームルームには出席しないのかな
向坂くんの瞳って赤だったんだなと思いながら私は保健室をあとにした
「ありがとう」
「はい、これでよし」
再度お礼を告げ、教室戻る?と問いかける
そろそろホームルームが始まるよと彼を急かすと、「ちょっと待って、花門さん」
ベッドから降りて彼の横を通り過ぎた時、呼び止められた
「ちゃんとしたお礼は今度するから、今できる範囲でお礼をしてもいいかな?」
遠慮がちに聞いてきた向坂くん
「大丈夫だよ、少しくらいなら」
「目を見つめ合うことになるけど…それでもいいなら」
私が了承すると急に無言になった向坂くん
秒針がチクタク進む音が聞こえてくる
彼の瞳に映り込む私、なんだか不思議な気分
でもじっと見つめ合っていることに今更恥ずかしくなって顔をそらす
ってこうしてる場合じゃない
「向坂くん、絆創膏ありがとう。私は教室戻るね」
「俺は1限には間に合うように戻るから」
ってことはホームルームには出席しないのかな
向坂くんの瞳って赤だったんだなと思いながら私は保健室をあとにした



