正体を隠したヴァンパイアは、甘い契約を交わしたい

空き教室に行くとまだ向坂くんは来ていなかった

「ごめん、花門さん」

遅れたことを誤りながら彼が私のそばまで来る

「ううん、大丈夫だよ」

「ありがとう。聞いてほしいことがあるんだ」

だから空き教室に呼び出したんだと説明してくれる彼

何を言われても受け止めるって決めてるから、私はこくりと頷いた