あの日から考えるのは向坂くんのことばかりで、莉彩に相談してみることにした

そしたら、「やよい、それは恋だよ!」と前のめりになりながら教えてくれた

私に任せて!やよいと恋バナしたかったんだよね〜と言ってくれた彼女

まずはもっと話して仲良くなりなさいという指示のもと頑張っている最中...

なんだけど、

「ねぇ、いつもそれ飲んでない?」

「代用品はないに等しいから」

彼が飲んでいるのは学校の自販機で買えるカフェ・オ・レ

いわゆるコーヒー牛乳

「ね、やよいは向坂に聞きたいことないの?」

「う、うん。」

主に話しているのはりっちゃん

私にほら頑張ってと目くばせしてくれる

でも私は莉彩の横で相槌をうってるだけ

聞きたいことはたくさんあるけど、今は頷くだけで精一杯

何から話していいのかわからず今日も今日とて話せなかった

「花門さん、保健室行こう」

ふと私と目があった彼はガタンと椅子を鳴らして席を立った

そのまま私の腕を掴んで歩く

私に気を使ってくれているからその歩みはゆっくりで