「うん。」


私は帽子を追いかけた。


龍矢ってば、やさしくないんだ。


代わりに取りに行ってくれたっていいのに。


「よかった。濡れてない。」


帽子は海に入る直前に止まってた。


それを持って、龍矢のところに戻った。


「あっ。」


私の目に飛び込んできたのは、女の人に囲まれてる龍矢の姿。


これって、逆ナン?


龍矢ってモテるんだ。


現地の女の人だよね。


一人の人がやけに積極的。


きれいなブロンドの髪。


顔も美人。