それを言われると、なにも言えません。


でもさ、ちょっといいわけ。


「あれは、テニスやってたからで・・・」


「俺の言うこと聞け。」


「はい。」


なによー


睨まなくてもいいじゃない。


龍矢は私の手をとって、歩きだした。


海沿いの道は、すこし風があって気持ちよかった。


私は龍矢に手を引かれながら、半歩後ろを歩いてた。


「わっ。」


風が吹いて、帽子が飛ばされた。


「たく、何やってんだよ。」


「しょうがないじゃん。風は予測できないんだから。」


「早く取ってこい。また飛ばされるぞ。」