「そう言えば、着替えとかなんにも持ってきてないよ?」


「そんなの、こっちに用意してある。」


「そうなんだ。」


さすが、お金持ちは一味違う?


しかも、別荘にもメイドさんたちがいるんだよ。


ほんと、家と同じように過ごせる。


「行くぞ。」


「どこへ?」


龍矢って、主語がないのよ。


主語が。


「散歩だよ。散歩。」


「うん。」


龍矢はそばにあった、帽子を私に被せた。


「帽子なんて・・・」


「あっ?日射病になって倒れたのはどこのどいつだよ。」