「あいつが可愛い??」



「あぁ、あの子モテるんじゃね??俺の知ってる奴で、あの子を好きだって言ってるんの、結構いるぜ」



「へぇ~」



この時の俺の心ん中にいるのはユウリさんで、



カノンはただ「大好きな人の妹」でしかなかった。



俺がカノンと話さなくなって、違和感を覚えるのは、



ユウリさんへの繋がりが途絶えてしまったからだ。



カノンとの会話がなくなった俺は、



カノンからユウリさんのことを聞くことが出来なくなっていたから。



実際そうだったし、そうだと思い込んでいたんだ。