少し怖い君に、振り回される



「湯山性格わりーぞ~」

「水町さんかわいそー」

「さいて~」



 私を庇ってくれているのか、はたまた楽しんでいるのかわからない言葉が教室内を飛び交う。



「ああもうわかったから。お前らうるせーって」



 観念したように呆れた声を出す……湯山くん。

 確かに面倒だし迷惑だよね......ごめんなさい。

 私が、転校してこなければ......。






 ――――俯いて、繰り返すように頭の中で唱える。

 ……しばらくそうしていたら。



 突然視界に、私よりも大きな手の平が現れた。

 なんだろうと、顔を上げる。

 すると、こちらを見つめる瞳と目が合った。



「......え、えっと......」



 その正体は、知らない男子生徒。

 というか転校初日で、顔もうる覚えのあまり知らない生徒しかいないけど......。