しばらくした放課後、水町に呼び出された。
何を言われるんだろう。気になって部活に集中できず、顧問に早退しろって言われた。
早めに着た制服。誰もいない教室で、水町を待つ。
後から来た水町は、顔を赤くしながら驚いた表情をしていた。
そりゃだって、まだ部活の終わってない時間に俺がいるんだもんな。
ずるい俺は、二人きりになってすぐこの前のことを謝った。
「う……でも、嫌な気持ちになんてなってない。だって私は、湯山くんのことがっ」
決定的な言葉を言おうとする水町を止める。
ほんのわずかにあった醜い期待を、ここで本当にするわけにはいけなかった。
「これから絶対、水町のこと傷付けないように努力する。なんか嫌なことあったらすぐ言って、改善するから」
これからちゃんと関わっていくなら、水町のことを知って好きになっていくなら、傷つけたくはないから。



