少し怖い君に、振り回される



「ご、ごめんなさい。私まだ、付き合ってるっていうことに自信がなくて……」

「許さねえ。それが理由で勝手に別れるとかいうなよ。俺、お前のためならいくらだって素直になるから」



 ぎゅっと手を握る力が強くなる。

 胸の奥がきゅんと甘く鳴いた。



 ……素直になる、って。天新くんには。



「もう、十分すぎるくらいもらって……」

「そんなことない。まだ足りねえよ。俺が昔砂苗に取った態度とか、傷付けたこととかに比べたら」



 ……確かに中学生のときは、冷たい態度とときどきくれる優しさに一喜一憂したこともあった。けど、それでも好きだったから。

 って伝える暇もなく。



「砂苗と恋人同士になれたんだって思ったら、なんか、さっそく二日会えないとか無理。金曜にあれ言ったことめっちゃ後悔した。月曜とかにすればよかったって。そしたら次の日会えんじゃん」



 っ、そんなこと、思っててくれたんだ。

 送られてきたメッセージの裏に隠されていた気持ち。

 天新くんは続けるように「だからデート誘った。わがままでごめん」と言う。