夕方。最後に来た第5コースの小さな遊具広場のベンチに、私たちは腰掛けた。
遠くからかすかに子どもたちの声がするけど姿は見えず、辺りに人もいない。
ゆっくり流れる、穏やかな時間。
「砂苗。今日、楽しかったか」
ぽつりというように、聞いてくる。
「うん、私はとっても楽しかったよ。……でもたぶん、天新くんはこういうところってあんまり来ないよね」
「……まあ正直、ほとんど経験したことはねえかも」
や、やっぱり!
「でも、俺は砂苗の好きなものに対する一面が見れた……知れた気がしてうれしかった」
『……もっと水町のこと知って、それで、水町にちゃんと言うから。だから、水町も俺のこと、知ってほしい』
夏休み前の、あの日の言葉。
……私、ダメだ。
ちゃんと気持ち受け取ったはずだと思ってたのに、それを信用しきれてなかった。
勝手に不安になって……申し訳ない。



