少し怖い君に、振り回される



 着いた公園は、家族連れやカップルで溢れていた。

 それでも公園自体がとても広いから混んでいる感はあまりない。



 入口近くに『第一正規コース』の看板を見つけ、私たちは中に入っていった。

 木々が生い茂っており、公園外より涼しい。

 今日は比較的気温が高く、この服じゃ少し暑いかもって思ってたけど、森の中だとちょうどいいな。



「水町」



 歩き始めて数分経った頃、ふと話しかけられた。

 どうしたんだろうと、隣を見る。



「なあ、今から水町のこと砂苗って呼ぶから。俺のことも下の名前で呼んで」

「え、え!?」



 急!

 湯山くんのこと名前で呼ぶの!? それはだいぶハードルが高い。



「ほら、あそこに小川が流れてる。きれいだな、砂苗」



 と思ったら、さっそく会話に交えて呼んできた。

 ま、まって、呼ぶのもだけど、呼ばれるのもどきどきするっ。



 しかも、呼び捨て……あまりの破壊力におかしくなってしまいそうだ。