「公園内にレストランもあるし。あと、水町は散歩と自然が好きだって言ってたから」
え、とびっくりして目を少しだけ見開く。
覚えててくれたんだ……そのこと。
夏休みの補習帰り、クラスメイトたちみんなとの話の流れでさらっと言っただけなのに。
う、うれしい。
「じゃあ、ほら」
湯山くんが、私に手のひらを差し出してきた。
「繋げ」
繋ぐって……手を、だよね。
緊張しながらも左手を前に出すと、彼の手に行きつく前にぐっとそれが取られる。
世間一般で言う恋人つなぎで隙間なく埋められる、距離。
手のひらを介して、心臓のドキドキが伝わってしまいそうだよ。



