少し怖い君に、振り回される



 私が何気なく髪を触ると、湯山くんは私の手を包み込むようにしつつ私の髪に触れた。



「ひゃ」



 湯山くんの手、ひんやりしてる……びっくりした。

 それに手、握られて……っ!

 プラスでじっと数秒視線を感じた。




「……ふーん、かわい」



 か、かわいい!?

 あ、髪型のことか……南ちゃんありがとう、やり方教えてくれて。褒められたよ。

 唐突すぎて自分のことと勘違いするところだったけど。



 私から、そっと手を放す。



「てか、ごめん。急で」

「え、あ、ううん。大丈夫、です」



 やっぱり、デートって言葉のままの意味なのかなあ。

 そうだといいけど。




「近くにイベントとかやる公園あるだろ。そこの遊歩道をゆっくり歩こうと思ってるんだけど」



 公園、遊歩道……! 私は人の多い場所よりも、そういうところのほうが好きだ。

 もちろん、その逆が嫌いってわけじゃないけど。

 でも、それでも、湯山くんがデートの場所を考えてくれたんだっていうのがすごくうれしかった。