「これ、スプレー菊とガーベラが爽やかでいいでしょ?」 本当にそれらしくない、可愛いいけど派手過ぎない花束があっと言う間に出来た。 「はいホントに。ありがとうございます」 僕は花屋を出た。 花束を持ちながら歩くのは結構恥ずかしい。 地図を片手に10分は慣れない道を行った。 細い路地に瓦屋根の塀が現れ、大きな敷地に出る。 古い寺だ。 .