予定よりもかなり遅れて
2時間後に遠山とメンバーは事務所に現れた。




どんな雷を落とされることかと多少ビクビクしていたのに、
仕事部屋に入るなりミナトくんの姿を認めると
遠山は真っ赤な唇をニヤリと歪めた。




「話は決まったようね」



ふん、と不敵に笑いながら指定席のソファーに
ミナトくんの膝の上に座った。


「おっ……い
遠山!」


案の定
真っ赤になったミナトくんが投げ出された足に困り果てている。


遠山はミナトくんの顎に指を添え、満足そうに目を細めた。




「そうよね?
やってくれるのよね?
――本城ミナトくん」




メンバー達がその言葉に
鋭い視線をミナトくんに向けた。


Kouだけが、すぐにチラリとオレを見る。



「――はい。
……あのっ、遠山さん失礼します!」

ミナトくんは膝上の遠山をソファーに下ろし、勢いよく立ち上がった。



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