「ん?
―――あぁごめんな…」
オロオロする僕に力なく笑ってみせるけど、また暗く瞳が沈むのが分かった。
「僕こそ………
ゴメンナサイ……」
心に絶望に近い悲しみが溢れてきた。
涼さんに、信じられない程よくして貰ったから。
嬉しさのあまり馴れ馴れしくし過ぎて、嫌われてしまったに違いない。
広い部屋は静寂に包まれた。
僕はとうとういたたまれなくなった。
帰らなくては――と立ち上がりかけた時、
立ち上がったのは涼さんだった。
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