陽生先生のキケンな恋愛指導



「何してんだよ」

「……見ないでください」

「は?」

「見ないでくださいっ!!」

「……。」


 クッションガードしてるから先生の顔は見えなかったけど、多分私の目の前で座ったことを何となく察知した。


「なんで学校来ないんだよ」

「行きたくないから……」

「なんで急に?なんかあった?」


 先生の声色は優しかった。
 まるで私を心配してくれてるように優しかった。


「っ、そういうのやめてください!」

「そういうの?」

「優しくしないでください……っ。
先生、奥さんいるんでしょ!?」

「…………は?」

「奥さんと子どもがいるのに、私に恋愛指導してくれるとか……どういうつもりなんですか?
先生にとって私はガキかもしれませんけど……っ、私は本気で恋がしたいんです……っ」


 自分で何を言ってるのかわからない。
 感情がどんどんグチャグチャになっていく。


「ちゃんと好きな人と恋がしたいだけなんです……!
なのに、先生のこと……っ」

「俺のこと好きなの?」

「……っ、好きですよ!!」


 思わずクッションを投げ捨てていた。
 涙と鼻水でグチャグチャのブサイクな顔を晒してしまう。それでも気にしてられなかった。


「好きになっちゃったんだもん……っ!
どうしてくれるんですかぁ〜〜…」