栞も三奈も意外と前向きだ。
いやでも先生、本気になるなって言ってるしないと思うんだけど……。
「そもそも私、まだ先生のこと好きになったわけじゃないからっ」
「認めちゃった方が楽になれますよ?奥さん」
三奈のそのキャラは何なの……??
「あっ、でも陽生先生って彼女いないのかなぁ?」
栞のふとした疑問に私と三奈は顔を見合わせる。
「その手の質問になると、絶対答えてくれないけど、実際どうなんだろうね?」
「そういえば……」
「確かにあんだけイケメンだったら彼女の一人や二人いてもおかしくないな」
「一人や二人!?」
「てか先生の年齢なら結婚しててもおかしくないかも〜」
「結婚!?」
言われてみればそうだ……なんでその可能性を考えなかったんだろう!?
指輪はしてなかったと思うけど、いや初めて会った時めちゃくちゃ指輪してたな?
もしかしてその中の一つが結婚指輪だった可能性ある!?
てか先生って私服チャラめだし、遊んでて彼女が何人かいるって可能性も……大いにあり得るな。
何の意外性もない、ものすごく納得できてしまう。
「……マジか……」
「仁胡!そんな落ち込むなって!」
「まだ決まったわけじゃないよ!」