陽生先生のキケンな恋愛指導



 てゆーか先生、急に黙り込んだってことは、もしかしてめちゃくちゃ呆れてる?
 こんなこともわからないのかよって思われた……?

 そうだよね、私中学生で覚えるような単語もわからないし。
 バカすぎるって幻滅されたかもなぁ……。


「すみません、先生……」

「ん?」

「私みたいなのに付き合ってらんないですよね……」

「別にそんなこと思ってないけど」


 先生の言葉に顔を上げる。


「で、でも急に黙り込んだじゃないですか!
呆れて何も言えなくなったんじゃないんですか?」

「いや、どう説明したら理解しやすいのか考えてただけ」


 まさかの回答に思わず目をぱちくりさせてしまう。

 だって、まさか真剣に教えようとしてくれてるとは思わなかった。
 いや先生だから当たり前かもしれないけど、毎回授業後に質問しに来る女子生徒にはめんどくさそうにしてたから。


「いつも質問に来られるとめんどくさそうにしてるじゃないですか」

「あれは授業とは関係ないどうでもいい質問だからだよ。
彼女いるのかとか好きなタイプとか」


 あーー…、言われてみれば「わからないところ教えてください!」って感じではなかったような。