「こんなところで何してるんだ?」

小声でそう言われても、まだしらを切る私…。

「あなた、見ない顔ね。一見さん?」

目を見ずに、そう言ってみた。

「アレキサンダーは度数強いってわかってて頼んだのか?」

バレているとわかってもなお、

「私、ナンパ男には興味ないの」

やはり、目だけは見ないようにしてそう答える。

「それは結構なことだな。でも、生徒指導には来てもらわないといけないから」

先生は、急に私の腕を掴むと、そのまま強引に店から連れ出そうとする。

「離して!さっきから何?あなた一体誰なのよ!?」

「往生際悪すぎだろ」

「離してってば!」

そう叫ぶと、周りも、どうしたのかとざわめく。