「先生…」

「まぁ、勉強に支障を来すような拘束はしないよ。家に居るのがつらいなら、夏休みの間、ここで勉強してたっていいし」

「これって…立派な依怙贔屓だね」

私は泣き笑いで言った。

「まあな。この夏限りなら、ギリギリ許される…と思うことにしよう」

私は、初めて学校に来ることが苦痛でなくなった。