「もう、いい加減にしてくれ!」

先生が怒って立ち上がった。

やったね…!

心の中では歓喜しながら、

「なんでそんなこと言うの?私はこんなに好きなのに…」

うんと切ない表情をしてみせる。

「…どうして、そうやって嘘ばかりつくんだ!?」

あーあ…私の芝居は、そこまで下手だったのか。

「俺は…やっと、李家が少しずつ心を開いてくれたものだと思っていたのに…」

先生は頭を抱えてしまった。

「本当に、ますます李家のことがわからなくなった…。俺のことが好きだって?そんなの真っ赤な嘘だってことぐらい、こっちは判るよ!」

まさか、泣いているの…?

そんな訳ないよね?