なんだか、恥ずかしいような、口惜しいような…。

先生はケタケタ笑いながらボールを拾いに行く。

「そこまで笑わなくてもいいでしょ!だから嫌だって言ったのに…」

「ごめんごめん。じゃあ、次は俺が投げるから」

「うん…」

先生の投げたボールは、ゆっくりと綺麗に弧を描いて飛んできたが、私は怖くて逃げてしまった。

嫌だな…こんな無様なところばかり見せるのは。

「ねえ、先生!」

「なんだ?」

「やっぱり、やめましよ?まだあの部屋のほうがマシだから」

「わかったわかった!向き不向きはあるもんな」