流石に、学校では昨夜のような振る舞いではない。

先生はこちらに近付いてきて、

「優等生だもんな。生徒指導室の場所なんて知らないのを言い訳に来ないかもしれないと思って、待ってたんだよ」

小声でそう言い、不敵な笑みを浮かべている。

やはり、ヤバい人のようだ。

そんな不敵な笑みを浮かべながら、

「やっぱり、今の方が可愛いよ」

今度は、唐突に意味不明の発言をされ、呆気にとられてしまう。

「いくら大人びて見えたって、16才があんな厚化粧したら、魅力半減って気づかないか?折角、そんなきれいな肌してるのに」

なるほど、そういう言い方で生徒指導するわけか。

無闇に叱りつけたら逆効果なのは心得ているらしい。