「野田さん、このプリントを職員室まで運んでもらえない?先生、行かなきゃいけないところがあって」

「わかりました。任せてください!」

「本当⁉︎助かるわぁ〜!ありがとね」

そう言いながら先生が急いで教室を出ていくと、誰もいない放課後の静けさがよみがえる。

外はまだ六月だというのに、梅雨が始まる気配はなく、空には太陽だけが浮かんでいた。

ふぅ……それにしても……。

私は窓の外から視線を戻して、任されたプリントを見つめる。

これは流石に……多すぎじゃないですか、先生……。