健斗はニヤニヤ笑ってみている。

 「確認だけど、海斗のこと好きなんだよね?」

 「うん」

 「おー、即答。素晴らしい」

 目の前でパチパチと手を叩いている。なんなんだか。

 「じゃあ、頑張ろう。俺も助太刀してやる。タダでね」

 「ここは私が払いますよ」

 「……あかちゃん。俺に恥かかせんな」

 そう言って、その夜はマンションの下で別れた。