「どーれどれ。お兄さんに相談してごらん。敏腕検事さんが解決しましょう。そうだな、特別料金で……」
「弁護士だって初回相談無料のところが多いんですよ」
「……あかちゃん。大人になったな。騙されないか」
そうやって、昔騙されてお菓子を取られたりした。
「今日ね……」
今日の出来事を話した。健斗さんはお酒を飲みながらたまにステーキを食べて、うん、うんとうなずいた。
私はひとしきり話すとマカロニグラタンが少し冷めていい感じになっていた。
「あかちゃん」
「え?」
「海斗とはどうなってる?」
そうだ。肝心のことを話していない。だってどうなってるって言っても、あまり進展していない。ただ……。
「つ、付き合いたいって言われて……」
「うん。断ったけど、押し切られた?最後までいっちゃった?」
私は真っ赤になって立ち上がった。
「変なこと言わないで」
「怒るなよ。そうか、その反応ということはまだ最後まではいってないな」
知らない。信じらんない。サイテー。



