イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの


「はー……どうしてこうなるの」

「……早く来いよ」

 海斗とは祖父と母親同士が親友で、幼い頃から一緒にいた。

 実は祖父同士が私達を許嫁にしようと私が生まれたときから企んでいたらしい。その昔、海斗の叔父さんとうちの母は許嫁だったのだが、母が先に逃げてその縁は消滅している。祖父達は親戚になるというくだらない夢を見続けているのだ。

 お互いの両親は祖父達の意向を知ってはいたが、私達に強要することなかった。それもあって、私はその話を聞いてはいたが、正直あまり考えずに生きてきた。

 海斗は困ったことに美男だった。しかも、頭がいい。自動的にモテた。周りに女の子が中学の頃からわんさかいた。

 それなのに、中学へ入ると何故か海斗が『俺達許嫁なんだ』と周りに吹聴し始めた。私にいわゆる虫除けとしての役割を求め始めた。しかし、この役割は私には荷が重かった。認めてくれない女子は自動的に敵となった。

 だって、私は背も低いし、ぽっちゃりしていて顔も十人並み。目は大きいが鼻も丸い。勉強も、スポーツも得意ではない。どうひいき目に見ても海斗とは釣り合わなかった。

 私が中学一年生の時、彼は三年生。海斗に命令されて生徒会へ入ったときから地獄だった。彼は生徒会長だった。幼馴染みだというだけで海斗の取り巻きににらまれていたのに、許嫁なんて聞いたことなかったと小学生の友人が取り巻きに進言した。