あっという間に脱がされて、覆い被さってきた。
「早く子供作りたいな」
「ええ?」
「隣の京介可愛いだろ。男の子欲しいな。男の子は顔が茜に似るんだよ、きっと。可愛いぞ」
「結婚式してからね」
そう、私達は結婚式をまだしていない。結局籍も入れていない。婚約しただけ。つまり、ちっとも前進してないよ。許嫁のときとかわらないじゃない。
それには理由があった。
大人しいパパが反対したのだ。籍はきちんと結婚してから入れなさいと言った。海斗の決意や結婚の挨拶も受け入れたけど、海外に行くなら戻ってからにしたほうがいいと言う。なにがあるかわからないからなどと言う。



