「ねえ、セントラルパークの紅葉が見たいな」
「茜は公園が大好きだな。昨日も少し通りがかっただろ。中を歩きたいのか?」
「すごく紅葉がきれいだったの。それに広くてほっとする。摩天楼も悪くはないけど、ほっとしたいの」
「あんな目にあったのに、まだ公園好きなのか?俺はベンチを見ると思い出して結構トラウマだ」
「リスが芝生を普通に走っているじゃない。昨日も見たの。可愛かったよ。今日も行ったら見られるかなと思って……」
「わかった。とにかく、麻婆豆腐とカレーと生姜焼きは必ず作って冷凍してくれ。それと茜の漬けた魚を焼いた焼き魚とぬか漬けも食べたい、それと……」
うーん。私ってやっぱり家政婦なんじゃないの?最初に抱いた疑惑は晴れることがない。
単に、胃袋捕まれて私に結婚を申し込んだ?食事は毎日だしなあ。相変わらず、いまいちこのふたりで並ぶ感じに慣れないんだよ。みんな、海斗を見てる感じが。
でも、日本に比べるとアメリカはそうでもない。良かった。



