「プロポーズされたんだって?指輪は?」

 「病院だから外してる。その棚の中にあるよ」

 「うわーすっごい。これ何カラット?海斗さんってお金持ちだね」

 「指輪より、本当にプロポーズしてくれたことが嬉しかった。夢みたいだった」

 「茜ったら。お付き合いしてたのにどうして?許嫁じゃん」

 「だって、やっぱり釣り合わないって思うもん。一生思ってるかもしれないけど、身体張って海斗を守れたから、変な話、ようやく隣にいる自信が出来た」

 「茜ったら。傷残るって聞いたよ。そこまでして……」

 「海斗のことが好きだってこれでわかってもらえたと思う。誰にも負けない」

 「そうだよ、誰も茜には勝てないよ。良かった、自分を卑下するのをやめられるなら何よりだよ。茜は素直で家庭的だし、可愛いよ」