「なあ、早見」 「ん?」 高梨君は小さい声で言う。 「ようやく落ち着いたし、ふたりで飲みに行かないか?」 そう言えば、前そんな話したよね。色々あって実現しなかったけど。 「うん、いいよ。今日?」 今日は海斗も遅くなるからいいかも。 「早見がいいなら、今日でもいいよ」 「うん。今日でいいよ」 そう言うと、残業せずふたりで会社を出た。 近くの少しおしゃれな居酒屋風レストランに入る。 「お疲れ様」