「わかった。とにかくよろしくね。はい、これタオルです」

 そう言って渡すと、ニヤリと笑い言った。

「ああ、ありがとう。早速使おう。お前も使うかもしれないな、ここに来る事多くなるだろ」

 ああ、どうしてこうなったんだ。今日は疲れて頭が回らない。

「よし、引越祝いに蕎麦でも食いに行くか。奢ってやる。さあ、行くぞ」

 海斗は横に来ると何事もなかったかのように私と手を繋いだ。振りほどこうとしたら、ぎゅっと握ってこっちを見て笑ってる。

 何今の笑顔。びっくり。まるでアイドルみたい。呆然としている私はそのまま、おそば屋さんへ連れて行かれたのであった。