「いいよ。何かあれば電話くれたら対応するよ」

 「はい、よろしくお願いします」

 小暮さんが来た。

 「早見先輩。高梨さんどうしたんですかね?」

 「うーん。身体の具合が悪いわけではないらしいから、そのうち来るよ、きっと」

 「先輩って相変わらずのんきですね。心配じゃないんですか?同期なのに……」

 「心配だよ!」

 大きな声で言ったら、彼女がビクッとして驚いた。

 「あ、ごめん。大きな声だして……」

 「いいえ。こちらこそすみません。先輩の仕事引き継ぎます」

 彼女は高梨君が好きだから心配なんだよね、わかるよ。とりあえず、夏の休暇時の提携施設の予約のシステムを教えて、今年度用に打ち替えるよう指示した。