伯父さんは青い顔をしていた。おじいちゃんはため息をついた。
私は言った。
「高梨君には私から話をします。私の問題です。伯父さん申し訳ないですが、私のことは諦めて下さい」
立ち上がって頭を下げる。伯父さんは呟いた。
「……そんな簡単な話だったら最初から話していない」
おじいちゃんが手を上げて伯父さんの話を遮った。
「まあ、いい。お前も落ち着け。今日はここまでじゃ。とにかくわかった」
伯父さんは怒って出て行った。
「……茜。あいつに子供のいないことが全ての発端じゃが、何も高梨工業の息子でなくてもいいんじゃ」
「え?」
「海斗君。君でもいいんじゃよ」



