【コミカライズ】王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは要らないですか? 〜破局寸前で魅了魔法をかけてしまい、わたしのことが嫌いなはずの婚約者が溺愛してくる〜



「噂になっているわ。わたしに構ってばかりいないで、自習でもしたら?」

 いつか公爵家の当主になる人が、恋愛にうつつを抜かしてばかりで勉強が疎かになってはだめだ。けれど実際には、心配せずとも彼は優秀だった。

「俺と噂になるのは嫌か? ――レディ」

 エルヴィアナことを『レディ』と呼ぶのは、魅了魔法に当てられた人だけだ。彼はそれを知っていながらわざとらしくそう呼ぶ。エルヴィアナの反応を見て面白がっているのだ。クラウスは瞳の奥にハートを浮かべ、甘い表情をしていて。たまに、彼は未だに魅了魔法にかかっているのではないかと疑ってしまう。

 でも、エルヴィアナも大概だ。

「別に……嫌じゃ、ないけど」

 満更でもなさそうに答えれば、クラウスは「そうか」と小さく笑った。

 魅了魔法は解けた。今の二人にかかっているのはきっと――幸せな恋の魔法。




 おしまい。



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後書き


数ある作品の中から選び、最後までお付き合いくださり本当にありがとうございました。ご縁に感謝いたします(՞ .ˬ.՞)"