真っ白な血

携帯の写真を見るのをやめ、ワタシは彼に電話をすることにした。

〈もしもし?〉

すごく嫌そうに出てくれた彼に感謝をしながら、ワタシは要件だけを述べた。

「傘黄です。天寺であってる?」

〈あってるけど……〉

「単刀直入に言うね。ワタシ、白愛に告白した」

淡々と述べると、彼は〈はぁ!?!?〉と言って、驚いていた。

〈アンタが白愛のこと好きなのは知ってたけど…………マジか……〉

「そんなショック?」

笑いながら彼の反応にツボった。まさかライバルにショックを受けさせる時が来るとは。ワタシは嬉しくて舞い上がりそうだった。

「もし、まだ好きなら、今度はあなたが行きなさいよ」

〈……言われなくても〉

「行かないならワタシが貰うから」

もう既にワタシの勝ちだ。今あの子の中には、ワタシしかいない。好きな人がいるけれど、友達を失うかもしない選択をするかどうか。

優しい優しい彼女が、究極の二択を選ぶか。

選ばないのだろう。彼女もまたワタシと同じように小心者で臆病だから、きっと、どちらを選べばいいのかわからないのだろう。

けれどきっと、ワタシが気にしないでいいよと言った瞬間、その言葉を信じて真っ先に天寺と付き合うのだろう。

それでいい。それがいい。そうなってくれなくちゃいけない。だからワタシは天寺と電話が終わったあとに白愛のメールを開いて送った。

『白愛の好きなようにしてね』

それは近いうちに天寺が白愛に告白するのを予想したワタシの意見。叶うならば白愛の隣で彼女を幸せにするのはワタシが良かったけれど。