真っ白な血

私に気がついた彼はヒュッと恐ろしいものを見るかのような目をしていた。

「どうしたの?」

私はそんなに彼に怖い思いをさせて来たのだろうか。私は彼がどう思っているのかわからず戸惑った。

「……………君は、オレのことを知っているでしょ?」

その一言で私は全てを察した。

「知ってるよ……」

「それなのに近づいてくるのはなぜ? 怖くないの? 紅斗にだってそうだ」

あぁそういうことか。彼は今まで自分の正体を伝えて怖がられた過去があるのか。だからここまで私に恐れているのか。

「……怖くないよ。クラスメイトに話しかけるのは、そんなにいけないこと?」

ただありのままの事実を伝えた。すると彼はキョトンとした顔になり、すぐに笑った。

「君が言ってることは本当?」

「もちろん!」

彼の中で何があったのかわからないけれど、彼は私に心を許してくれたように感じた。

もちろん、それを自分の部屋の窓から眺めている人がいるだなんて私は知らなかったけれども。

ただ彼が嬉しそうに笑ってくれた表情は、どんな人にも見せたことないような表情に見えて、得をした気分になった。

そこから少しだけ彼と雑談をして部屋に戻った。私が会いたかった人には会えなかったけれども。

そうして私たちの四泊五日の修学旅行は幕を閉じた。楽しくて衝撃的な事実を知って、仲直り(?)して。今までの中で一番の思い出になったように感じのだった。