真っ白な血

部屋の中ではトランプをしたり、部屋に備え付けてあったテレビと携帯をコードで繋いで動画を見たり、雑誌を読んだりした。

「見て、白愛」

私が携帯とテレビをコードで繋いでいる間に輝月は雑誌を読んでいた。呼ばれたので行ってみると、見出しに“恋してるかどうかcheck”と表記されていた。

「何それ……」

「なんか面白そうじゃない?」

「やるの……?」

「もちろん! やらない選択肢はないのだよ、白愛くん」

人差し指を立ててチッチッとか言っている輝月に対して、胡散臭そうな雑誌を信じ込むあたり純粋だなぁと感じた。

「で、なんて書いてあるの?」

輝月はもう一度、雑誌を見て読んでくれた。

「なになに……“check数が多ければ多いほど相手のことが好き”だってさ」

「…………定番ね」

そうして私はコードを繋げる作業に戻った。

「読んでくね」

「ありがとう」

輝月はゆっくりと私に聞こえる声で伝えてくれた。

✔︎ 無意識に相手を目で追ってしまう

「お〜!」

輝月は反応したけれど、私は反応できなかった。その通り過ぎたからだ。

✔︎ その人と会う時におしゃれをしたくなる

「あ〜わかるぅ!」

「…………え、待って!? 輝月には好きな人いるの!?」

輝月が楽しそうに雑誌を読むため、私は気になって聞いてみた。

「え、教えな〜い」

そう言って続きを読み始めた。

✔︎ 一緒に過ごすだけで自然と笑顔になってしまう

「楽しければ誰にだって笑顔だよね〜」

「楽しいとは書いてないよ、輝月」

「それはそう」

✔︎ ふとした瞬間に相手のことを考えてしまっている

「わぁ〜」

どういう反応だろうか。とりあえずコードに繋ぎ終わったので輝月に伝えておいた。すぐに感謝された。

✔︎ その人の話であればずっと聞いていられる

「いくらでも聞くよね」

輝月に共感しながら、ベッドの上に寝転がっている輝月の隣に一緒になって寝転がった。

✔︎ 頼み事をされてもやってあげたくなる

「それは大抵の人だよね、白愛は」

「輝月は嫌いな人にはしなさそうだよね」

お互いに偏見を言い合いながら続けた。

✔︎ その人のSNSを頻繁にチェックしてしまう

「あ〜……わかんないや」

「わかるかも……よくメールのアイコンが変わった時とか何も無いのによく見ちゃう」

「ガチ?」

輝月に少しだけ引かれながら頷いた。

✔︎ メールの返信が遅いと不安になる

「それは相手の都合があるんだから仕方がなくない?」

「それを言ったらおしまい」

まぁ確かに、そうなのだろう。バイトをしていたり何か用事があれば誰にだって返事はできないだろうから、遅くなるのは当然だと感じた。

✔︎ 自分以外の人と楽しそうに話していると嫉妬してしまう

「だいぶ独占欲がお強いことで」

一時の気の迷いだと思った。

「けど嫌いな人と話してるのは嫌かも……」

「……あ〜、わかるかも」

私は起き上がってお茶を飲む。担任が手渡してくれた麦茶だった。

✔︎ 目が合うとドキッとする

「……え、わかる」

輝月が隣で死ぬほど共感しているので、私の感情は置いてけぼりになったように感じた。

✔︎ 洋服を買う時に相手の顔を思い浮かべる

「最近、服買ってないなぁ」

「私も買ってない……」

「飛ばそ」

そうして輝月は次を呼んでくれた。

✔︎ 相手の発言ばかり耳に入ってくる

「入ってくる〜」

「その人以外の声は入ってこないのにね〜」

そうして途中から二人でキャッキャッしながら読んだ。

「なになに……“12個中、10個以上で相手のことが確実に好きでしょう”って結果に書いてあるよ」

ニヤニヤしながら楽しそうに私に笑いかけてくる輝月に、ほんの少しだけ恥ずかしさを覚えた。

「……気のせいだって!」