4泊5日の楽しい楽しい修学旅行の当日。

大きなキャリーケースを抱えて私は春井さんの車に乗った。もちろん、途中で春井さんが持ってくれたけれど。

そのまま春井さんの車に揺られながら空港まで向かう。4泊5日の内、合計で丸一日は移動時間だ。そのためほとんど遊べないだろうけれど、私は楽しみだった。

空港に到着して春井さんから荷物を渡してもらい集合場所まで向かった。

「白愛〜!!」

「あ、輝月!!」

輝月が私に向けて手を振る。私も手を振り返した。

「修学旅行だね!」

「そうだね!! 楽しもうね、輝月!」

「あったりまえじゃん!」

そうして二人で作戦を立てた。行ってもいい場所は先に教員がリストアップした紙に書いてある。というか修学旅行のしおりに書いてある。

それを輝月と一緒に眺めながら携帯で場所を調べる。

ここに行きたい。あのパフェ美味しそう。てか景色がいいよね。待って、ここ恋愛スポットじゃん。二人で行こ! ホテル豪華すぎ。二人で一部屋とか最高かて。学校が金持ちなんだよ。自分らが金持ちだからか。そーゆーこと。

色々な会話をして飛行機に乗り出発した。

この4泊5日の旅でどのような思い出を作ることが出来るのか、私は楽しみで仕方がなかった。