〈白愛?〉
あの時の女子生徒との会話を思い出していると、電話から紅斗くんが私を呼んでいた。
「なぁに? 紅斗くん」
〈声が届いてない気がして……〉
「え? あ、ごめんね」
紅斗くんの口から正体を明かしてくれたのだから良かったではないか。あの時、女子生徒に聞き出さなければ私の罪悪感は残らなかったのだろうか。いいや、聞いてなければ、今この瞬間に驚いて頭の処理が追いつかなかったのかもしれない。
〈煉は昔は良い奴だったんだ……俺が周りの女の子たちを誑かさなければ良かったんだ……〉
紅斗くん曰く、西園寺くんと紅斗くんは仲が良かったらしい。ずっと一緒にいたんだって。そもそも“赤い人”たちは同じ街で暮らしているから、みんな顔見知りなんだそう。
「え、待って!?」
〈ん……?〉
「それなら西園寺くんも“赤い人”なの!?」
〈あ…………アイツ言ってなかった?〉
「聞いてないよ」
〈……今度、俺から謝っとく〉
紅斗くんからの衝撃的な事実。聞いてはならなかったのかもしれない。それでも彼のことを知りたかった。
その後は彼のことを聞いた。そして同時に私は彼に何もしてあげられないことに泣きそうになった。好きな人に何もしてあげられないのは嫌だった。
「紅斗くん……」
〈何?〉
「何かあったら言ってね。私は紅斗くんの為になにかしてあげたいから」
〈…………うん、ありがとう〉
そしてお互いに、おやすみと言い合って電話を切った。彼が電話を好まないのは周りの雑音が相手にバレてしまう恐れを気にしているのかもしれない。
あちらの会話では普通のことでも、私たちの世界では普通ではないのだろうから。
もし叶うなら……私も彼に伝えられるだろうか。
あの時の女子生徒との会話を思い出していると、電話から紅斗くんが私を呼んでいた。
「なぁに? 紅斗くん」
〈声が届いてない気がして……〉
「え? あ、ごめんね」
紅斗くんの口から正体を明かしてくれたのだから良かったではないか。あの時、女子生徒に聞き出さなければ私の罪悪感は残らなかったのだろうか。いいや、聞いてなければ、今この瞬間に驚いて頭の処理が追いつかなかったのかもしれない。
〈煉は昔は良い奴だったんだ……俺が周りの女の子たちを誑かさなければ良かったんだ……〉
紅斗くん曰く、西園寺くんと紅斗くんは仲が良かったらしい。ずっと一緒にいたんだって。そもそも“赤い人”たちは同じ街で暮らしているから、みんな顔見知りなんだそう。
「え、待って!?」
〈ん……?〉
「それなら西園寺くんも“赤い人”なの!?」
〈あ…………アイツ言ってなかった?〉
「聞いてないよ」
〈……今度、俺から謝っとく〉
紅斗くんからの衝撃的な事実。聞いてはならなかったのかもしれない。それでも彼のことを知りたかった。
その後は彼のことを聞いた。そして同時に私は彼に何もしてあげられないことに泣きそうになった。好きな人に何もしてあげられないのは嫌だった。
「紅斗くん……」
〈何?〉
「何かあったら言ってね。私は紅斗くんの為になにかしてあげたいから」
〈…………うん、ありがとう〉
そしてお互いに、おやすみと言い合って電話を切った。彼が電話を好まないのは周りの雑音が相手にバレてしまう恐れを気にしているのかもしれない。
あちらの会話では普通のことでも、私たちの世界では普通ではないのだろうから。
もし叶うなら……私も彼に伝えられるだろうか。

